ソーシャル・メディアを医療関係者が利用するには 


Bringing the social media revolution to heath care より Bertalan Mesko M.D.先生の記述より、

ソーシャル・メディアを病院、医療、福祉関係者が利用するにあたって、どの参考書にも書いていないようなヒントがありましたので掲載します。ソーシャル・メディアはホームページの延長線上と思っている方へ、または本当のところを知りたい方へ。

ソーシャル・メディアと医療

医療ソーシャル・メディア

医療関係者がソーシャル・メディアを利用するときには、躊躇することが多いと思います。しかし、コミュニケーション方法の変化、パラグラムシフトが起きていることをなんとなく感じているかもしれません。

ソーシャルメディアの効用と可能性 -通信白書

もし医療、病院関係者がソーシャル・メディアを利用するときは、通常の生活のように明確にオープンにコミュニケーション(自身の個人情報をネット上に晒すことではありません)することです。言うまでにもありませんが、通常の生活でしてはいけないことはソーシャルメディア上でも同様にするべきではありません。

ソーシャル・メディアはコミュニケーションを簡便にしたものですので、何か重要なものを扱うようにする必要はありません。特に日本人の場合はネガティブな部分に関心が集まり、本来何をしたいかを見失ってしまう傾向にあります。ソーシャルメディアを使うことが目的になっては「本末転倒」です。

Bertalan Mesko M.D.医師がソーシャル・メディアの内容について、下記のようにいくつか提案すしています。

  1. オープンな話し合いをすること 日常の生活のように交流すること 目標を明確にすること(例;病院の広報、個人がオンラインで露出するなど)
  2. 戦略を考える(例;短い会話で進めたければTwitter あるいはアイデア交換にはブログを利用等)
  3. 専門的なことと、プライベートなことをミックスしない
  4. ぶれない(どのような話題でも、方針を変えない)
  5. 約束は重要(どのような戦略であれ、約束や目標を達成するために時間や努力を注がなければ、ソーシャル・メディアは機能しません)

このようにソーシャル・メディアはより患者さ・第三者的な視点でコミュニケーションするためのツールですので、その目的を達成するには共通認識が必要です。医療病院の関係者が共通認識を持つためには医療技術以外に社会学的、心理学的、倫理的、情報社会について知識の共有が必要となります。とは言っても通常の生活と同様に考えれば、利用にあたっては障壁は無いと考えます。

上記の項目はソーシャル・メディアのルールではないのですが、良いコミュニケーションには一定の共通認識・理解そして他人に対する敬意が必要と言うことです。

従って、ソーシャル・メディアは従来のホームページのように、お知らせを一方的に流す形とは異なります。患者や医療従事者または対象となる人の立場をよく考えながらソーシャル・メディアを利用するということです。

【医療ソーシャルメディアの利点】

医療・福祉分野で使うソーシャルメディアの利点を本当に実感している医療機関は日本では少ないのですが、過去数年の変化で確実に浸透しています。その中でもウェブサイトでは経験することができない項目が容易に利用できます。その利点は下記の通りです。

  1. 時間と距離を超えて情報共有ができる、情報の普及、知識移転の速度が速い
  2. 各患者それぞれの体験、およびナラティブなストーリを共有・共感しあえる
  3. 同様のアジェンダや目的を持つ人たちとのつながりは短期間でインパクトをもたらす
  4. 各分野の専門家または経験者の考え方を探すことができる
  5. 患者が医学の曖昧な領域を理解して、医療者と信頼関係構築する
  6. 低コストでの広報・宣伝・PRが可能
  7. ホームページよりも機動的に発信できる
  8. 統計などに利用する高度な情報収集も可能

【医療ソーシャルメディアの利用と活用】

参考までにメイヨー・クリニックが活用、推奨している医療・病院におけるソーシャルメディアの活用方法を一覧にしました。(2019-01現在)

  1. 病気に関する情報提供
  2. 同じ患者間の情報と経験の共有
  3. 医療者間の情報・経験の共有
  4. 患者および疾患に関する議論も含めた情報収集(世界規模で可能)
  5. 健康生活を啓発
  6. 健康教育
  7. 医療関係者の教育
  8. 医療情報の共有
  9. 災害時の情報提供
  10. 医療従事者の採用
  11. 広報・広聴およびPRと広告
  12. 患者と医療機関のコミュニケーション(医療行為を除く)
    (コミュニケーションとは深い・長時間をかけた話し合い以外に、ソーシャルメディアでの「いいね」などの発信を含みます)
  13. 医療関連団体の認知促進(患者団体、研究会、学会、地域組織)

【最後に】

上記の「患者および疾患に関する議論も含めた情報収集(世界規模で可能)」の部分は他のメディアではできなことです。

放射線科医のDamian Roland, MD医師は Journal of the American College of Radiology のなかで医療ソーシャル・メディアの特長として賛否両方の議論が起きてくることだとしています。(参照:The pros, cons of social media in health communications)議論の下手な私としては冷静に考えてから投稿できるので、相対して議論するよりも便利に思えます。

【備考】

混同しやすいのですが、患者や医療関係者が個人のアカウントで発信する情報はここでは含んでおりません。医療機関が個人のソーシャルメディアの利用をどのように規定するかによって変わることがあるためです。しかし管理者は自院の公式のソーシャルメディアの扱いがあるか否かに関わらず、ソーシャルメディアの動向を把握することが既に必要になっています。なぜなら自院に関する投稿は第3者がその評判も含めて行われています。職員はソーシャルメディアでの発信をしており、その動向は自院のブランドに大なり小なり影響を与えることになります。

また遠隔医療に関する部分は掲載はしておりませんが、両者ともインターネットなどコミュニケーション技術はまったく同じです。

ソーシャルメディアを使う理由 2015年

追記 2019-04-14

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